時代やターゲットに求められているデザインを知り、過去に捉われない新しいチャレンジが可能に

三井住友カード株式会社

東京リテール営業部南 翔子さま
東京リテール営業部道満 隆志さま

Interview

インタビューInterview

「三井住友カード」は、日本で初めてVISAと提携、1989年にはMaster Cardブランド、2007年には銀聯ブランドのクレジットカードを発行するなど、日本のクレジット業界を牽引してきた。2005年からはドコモと提携し、iDを採用したカードを開始。

楽天、イオン等の電子マネーへの対応にも積極的で、今夏はベトナム航空と提携するなど、時代の半歩先を行く新しい挑戦を重ねながら今も圧倒的な存在感を示している。 どこに出しても恥ずかしくない信頼感とステイタスを誇る「三井住友カード」は幅広い層からの支持を受け、その機能性とデザイン性の両面で高い評価を受けている。

常にそうした評価を得続けられるのはたゆまぬマーケティングや顧客のニーズに寄り添う努力があるからこそ。これまでも社内一丸となってしっかりとリサーチをしてきたが、今回初めてADTestの「サバイバルテスト」を導入。初の試みとなった同テストを使った感想や今後の活用法、得られた成果について話を聞いた。

導入前の課題Problem

デザインの良し悪しで加入率が大きく変わる商材なのに
生の声が足りない

ー ADTestを導入した経緯を教えてください

:弊社は多種多様なクレジットカードを発行していますが、提携先やカードの種類が増えるたびに新しくデザインを考える必要に迫られます。クレジットカードって、ポイントや使える場所や使用頻度・金額などのいわゆる機能面も選ぶ基準ですが、デザインの良し悪しで加入率が大きく変わる商材でもあるんです。

道満:クレジットカードの口コミや比較サイトでもデザインという項目があって、特に若年層向けならそこは無視できない要素の1つだと認識しています。

:これまでもその商材のターゲットに近い社員にアンケートを取り、社内で検討はしていました。ただクレジットカードに日々触れていて、よく知っている社員の意見と一般のお客様の意見に温度差があるのではないかという思いが芽生えました。その温度差は若年層向けであるほど大きく出るのではないかという仮説も立て、そこをターゲットにした場合のデザインについてテストしてみようかという話になったんです。

ー 外部のリサーチツールは初の試みですか?ADTestを選んだ理由は?

:社内にもアンケート調査の媒体があるので時々使っていましたが、外のサービスを利用することはありませんでした。その理由は、弊社が王道かつクラシカルな路線が主だったこととブランドの持つ個性や“らしさ”を築き、守っていこうという意図もあったからです。

ただ今後もし18〜25歳ぐらいをターゲットに商品を出すとしたら、10代と20代が混在していたり、学生と社会人が共存する複雑なターゲットを想定しなくてはいけません。そこに刺さるデザインという課題に対し、これまでと同じやり方でいいのかという疑問が生まれたんです。

弊社にも若手社員はいますが、彼らもすでにクレジットカードを持っている層です。しかし、18歳からターゲットにするなら人生で初めてのクレジットカード選びという人も多いでしょう。そういう部分も意識して、よりユーザーに近い意見を集めたいと考えました。

他のサービスもありましたが、ADTestは細かく年齢設定ができたことと感覚的にパッと見の第一印象で選べること、あとはこちらでも設問を考えることができる点が良かったです。

導入による解決Solution

想定とは違う評価も、説得力ある裏付けとなり
軌道修正が可能になった

ー テストの結果をご覧になっての印象は?

:まず驚いたのは、思った以上にサンプルが集まるスピードが早かったことです。2営業日で300サンプルほど集まってきました。デザインを20種類ほど表示させて10種類ほど選んでもらうサバイバルテストを利用しましたが、皆さんからのコメントがとっても細やかで、きちんと丁寧に見てくれたんだということが伝わりました。

「好き」「嫌い」だけでなく、気に入ったところや感想をかなり具体的に書いてくれていて、今後いろんなデザインをする際にヒントにできそうな意見がたくさんありました。

- 予想と違う反応はありましたか?

:ありましたし、そこが目からウロコだった点です。今回表示させた20種類は、女性ウケしそうなデザインと男性ウケしそうなデザインを用意していました。結果は、女性の1位は、私が想定した通りだったんですけど、男性が選んだ上位は私たちが想定したデザインではなかったんです。

また女性はピンクや白を好むだろうと思っていましたが、意外とシンプルでクールな色やデザイン、黒も人気があることもわかりました。この温度差がまさに欲しかった結果ですし、やってよかったと言いますか、自分たちだけじゃ絶対気づけなかったのでやらずに進めていたら怖かったな(笑)と思った部分ですね。

ー 社内で集計分析等も行いましたか?

:はい、全体の結果を見た後に、ターゲットをもっと絞り込んでランキングを表示させたり、設問に対しての答えだけをレポートにまとめたり、社内プレゼン用の資料にそのまま使えるような有益なデータがたくさん取れました。ある程度分析したレポートがついているのでその点も魅力を感じました。実は最初100案近くあったものを20程度に絞って、それをテストにかけているので最後に背中を押してもらうような印象もありました。

道満:今回の結果はそのまま商品化につながるぐらい説得力のある成果が出ました。私たちが仮説を立てたものを実際のターゲットに近い人に見ていただいた結果ですからね。お墨付きを得た感じで自信が持てます。そのまま出すかアレンジするかはありますが、結果自体は素直に信じられるものだと思います。社内の各所へのプレゼンや会議においてもこの裏付けはかなり重要な説得材料になります。

今後の展望Future Outlook

新しい挑戦をする際の裏付けとして今後も活用し、
プロモーションのクリエイティブにもつなげたい

ー 今後の展望があればお聞かせください。

:もし今回のテストで選ばれたデザインを世に出すとすれば、それが本当に当たるかどうかを検証していくことも必要ですね。今回は利便性や機能面はまったく出さず、デザインだけでテストをしているのでその点についての結果を追いかけることでまた次につながるヒントが得られるといいですね。

時代とともに特に若い層のニーズやトレンドは変わっていきます。そこを捉えるためにはプロの視点だけでなく、ユーザーの生の声は欠かせません。今回のケースが成功すれば、今後も定期的に活用していけるんじゃないかなと考えています。 デザインの方向性がつかめればカードのデザインだけでなく、Webのバナーやプロモーションのクリエイティブにも反映していけるのでそこも楽しみです。

道満:私たちのブランドに求められているテイストの共通項みたいなものも見えてくるかもしれないのでその辺りも期待しています。1度試しただけでも、社内では見えてこなかったフレッシュな視点や意見に出会えたので大きな収穫でした。これからの可能性を感じています。

Summary

まとめSummary

導入前の課題

商品デザインについて社内アンケートやリサーチは行っていたが、
ターゲットに近い層の生の声を収集する機会がなかった。

導入による解決

短期間で多くの声が集まり、
自分たちが想定していたデザインとは違うものが評価された。
説得力ある裏付けをもとに軌道修正が可能となった。

今後の展望

今後もターゲット層のニーズにフィットさせるべく、続けて活用し、
商品だけでなく、プロモーションのクリエイティブにも生かしたい。

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